2011年1月26日水曜日

SMC更新研修

だいぶ古い記事になってしまいますが、昨年末にMCPCのSMC更新研修にいってまいりましたので、そちらの報告をしたいと思います。
この資格は2年間で100ポイント貯めないと更新できない仕組みになっていて、ポイントを貯めるには更新研修やレポートの提出など、結構ハードルが高いのです。
※一応、このレポートも点数に加算されるはずですw

ただ、更新研修といってもセミナーを受講(3,150円)するだけなので、スケジュールさえ調整できれば難しくはないのですが、平日(しかも金曜日)なので意外と調整が難しかったりします。
でもって、今回もセミナーを半日受講したわけですが、実に有意義なセミナーでした。

プログラムは以下のとおり。
第1部「東邦薬品株式会社 MS支援システム『Meissa』」 (株)東邦システムサービス 田森隆行様
第2部「携帯端末むけマルチメディア放送」 (株)マルチメディア放送 石川昌行様
第3部「書デジの推進」 総務省情報流通課 松田昇剛様

第1部はいわゆるケーススタディです。

東邦薬品さんの事例は、当時からかなりメディアなどにも取り上げられていたので、詳細を伺うことができてよかったです。

導入時はExchangeのDirect Pushでメールのやりとりをしていると聞いていたのですが、実際はDirect Pushは利用せず、自前でSMS-Pushを使ったPush送信をしているそうです。
社内へのアクセスは、ドコモのアクセスプロを利用しているそうなので、アクプロのSMS-Pushオプションを利用されているのでしょう。

なぜDirect Pushを使わないのかということですが、どうやらメールサーバだけでも社内に15台(!?)もあるそうで、これをすべてExchangeで載せ替えるのは現実的ではないとの判断です。
また、現在もhTc Zが現役で活躍している(これまたビックリ!)そうですが、QWERTYキーボードだけでなく音声入力エンジンも利用して入力作業の軽減をしているとのこと。
通信量はそれほど多くないので、パケット代はあまり気にしていないとか、バッテリー充電は適時車載のDCアダプタを利用するなど、実運用上の話も伺うことができました。

ありがとうございました。

第2部は新しいサービスのお話。

株式会社マルチメディア放送(mmbi)は、mmbiの二木社長が僕のブログにコメントを残していただいたり、研修でお世話になった方が関連部隊にいたりと、実はかなり気になっている会社です。
今まで事業の詳細などについては聞く機会がなかったので、今回はとても勉強になりました。
特にスピーカーが石川取締役ということで、まさに「ザ・マルチメディア放送」って感じで熱くレクチャーしていただきました。

事業計画の中で特に気になったのが、対応デバイスを平成28年(開始から5年)で5,000万台普及させるという点です。
大株主のドコモと、今回は(笑)協力関係にあるソフトバンクモバイルが強力に推進していくことでなんとしても実現させるというお話でしたが、電波受信のためにハード的に解決しなければならない部分もあるし、「ファイルキャスティング」と呼ばれている蓄積型放送(バックグラウンドで放送をデバイスに蓄積しておき、見たい時に見られるようにするサービス)のための仕組みをデバイスに持たなくてはならないなど、デバイスメーカーにお願いしなくてはならない部分が大きいような気がしています。

従来の垂直統合型ビジネスモデルであれば、キャリア主導でデバイスの出荷コントロールがある程度できたと思いますが、現在は事情が違います。現にiPhoneであったり、Galaxyであったり、いわゆるグローバル仕様端末がドンドン出てきている中で、日本仕様のデバイスを積極的に販売していくことはデバイスメーカーにとってもあまり良い話ではないように思えます。

僕の拙い発想でmmbiの事業化を成功させるのであれば、マルチメディア放送の受信チューナー兼メディアサーバを有償会員に無償でレンタルするかなぁ。
これなら比較的デバイスには依存しないので、ユーザにもある程度受け入れられそう。
受信チューナーとはLTEやWiFiなどで接続させるようにすれば、ライブも見られるし。

ま、いずれにしろ色々なビジネスモデルを工夫していく必要がありそうです。

ありがとうございました。

第3部はいわゆる電子書籍のお話。

スピーカーの松田様は以前はモバイルビジネス研究会で通信事業者の垂直統合型ビジネスモデルにメスをいれていった方で、現在は電子書籍で出版業界を調整しています。

いやぁ、どちらも仕事も大変そうだなぁというのが率直な感想です。
電子書籍市場の「規模」では日本はアメリカよりも進んでいる反面、「仕組み」ではかなり出遅れているとのことで、グローバル標準を見据えながら、各プレイヤーの利害関係を調整しつつ、日本の電子出版を推進していくという、非常に大切なお仕事をされているのだと心から敬服いたしました。

現在日本の出版業界における電子化はわずか3%とまさに夜明け前の状態ですが、電子化の流れは今後急速に広がっていくはずです。そのためにも国が音頭をとって標準化を図っていくことは非常に大切なことですね。

海外では今年、Appleが大がかりなコンテンツ配信ビジネスを始めるのではとの噂も出ていますし、日本でも電子出版サービスがかなり乱立してきており、主導権争いも激しくなってきています。

くれぐれも事業仕分けなどしないでくださいませ>民主党様

ありがとうございました。

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