新しい端末のニュースがたくさん出てきた中で、端末ではないところでKDDI関係の気になったニュースを2つピックアップ。
『インキュベーションプログラム「KDDI ∞ Labo」の開始について』
「KDDIムゲンラボ」と名付けられた主にAndroidを中心としたアプリの開発者向けの3ヶ月間に渡ったプログラムです。内容をみると、スタートアップ企業などこれから新しくAndroidを中心にビジネスを展開していこうとしている方々をターゲットにしていこうという感じです。
応募者の中から選抜されたチーム(個人でも可)は、六本木に用意される専用のラボでKDDIから色々な支援を受けることができます。面白いのは、開発支援だけにとどまらず、経営支援も受けることができる点です。優秀なチームには「au one market」などプロモーションも提供される予定です。
KDDIは以前にも、FeliCa対応のAndroidアプリのハッカソン(記事はこちら)で技術サポートを行っており、より積極的な開発者支援を始めたということになります。
Androidの可能性はまさに「∞(無限)」であり、早い段階から優秀な開発者を陣営に取り込む作戦とも見えますが、個人的には「共創」戦略なのかなと思います。たとえば今回発表されたFacebookとの連携や、すでにサービスが始まっている「Skype | au」など、外部のサービスとのコラボレーションを打ち出すことによって、エコシステムを上手に構築していっているなという印象です。
いずれにしろ、Androidで一発当ててみたいと思っている方は、さっそく応募してみると良いかと思います。個人的には僕も応募したいくらい。
2つ目のニュースは、今朝の日経にでていたもの。
『KDDIなど、節電家庭に「エコポイント」 15%達成で月1000円分』
※日経の記事なので、会員でないと読めないかもしれません。
こちらはまさに現在、旬な話題である「節電」に関するニュース。要約すると、前年同月比で15%の節電を達成した家庭に対して、KDDIが1,000円分のエコポイントを出しますよというものです。ただし、エコポイントとはいっても、KDDIが払いだすのは「auポイント」なので、au内でしか利用できません。期間は今年の7月〜9月で、他にも参加企業が増えてきたりすれば、10月以降も継続する可能性ありとのことです。
auポイントじゃ使い道がないなぁとは思いますが、この仕掛け自体は非常に面白いと思います。
「節電」は今や一大ブームとなっており、とくに家計を預かる主婦にとっては、節電をゲームのように楽しんでいる人も多いと聞いています。そのような家庭では、節電してポイントまでもらえるなんて、まさに一石二鳥。ウハウハなわけです。
ただ、僕がこのニュースで気になったのは以下の2点です。
- 各家庭の電力情報が東電からKDDIに渡せること(もちろん承諾が必要)
- 家庭向けの無線通信機能付き電力監視装置の実験をすること
東電から情報が取れるなら、これを使ってSPモードのサービス作れるんじゃないですか?>ドコモ様。もっといえば、APIの開放によって一般の開発者もサービスが作れるんじゃないの?ってことです。
国際宅配便のFedexが荷物のトレーサビリティをオープンにしてユーザの信頼を獲得したのは有名な話ですが、東京電力もこういう情報開示を積極的に行うことで、失った信用を取り戻すことが大切だと思いますがどうでしょう。
次に2番目。
実は分電盤に取り付ける電力監視装置は今もありますし、先日の組み込み開発技術展でも注目されていました。
ただ、現時点では価格がかなり高くなってしまい、企業ユースならともかく、家庭での普及にはまだ時間がかかりそうです。
そこで今回KDDIでは、参加者のうち200世帯にこのような装置を設置し、無線で情報を取得する実験も併せて実施するとのことです。
スマートグリッドは着実に進んできてはいるものの、主にコスト面でなかなか普及していないのも事実です。しかしながら、今回の震災を期に節電意識が高まっていることは間違いなく、このタイミングで先手を打ってきたKDDI、なかなかやるなぁというのが僕の感想です。
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